2013年9月27日金曜日

みなも祭り



来週の10月5日(土)、6日(日)と江津湖で開催される『みなも祭り』に参加します。あんまり商品は揃っていないかもしれませんが、器やアクセサリーなどを持っていくつもりです。場所も広々としていて気持ちよくて、食べ物なんかも美味しい店がたくさん出展するので、近郊の方はぜひいらしてください。

2013年9月22日日曜日

雑記(楽しさや熱の伝わり方)


雑誌の編集をやっていた頃、驚いたことのひとつに「楽しさや熱量の伝わり方」がある。

写真、文章、イラスト、デザイン…と要素はいくつかあれど、創る側にそのページや企画に対する楽しさや熱量が確かにあると、出来上がってみればすぐに分かってしまうのだ。うまく言葉では説明できないが、ページを開き、紙面に立ち上がっているそれを見れば、「あー、これこれ」とすぐに感じ伝わってしまう。逆に言えば、それが無く創っている場合も分かってしまうということなので、ちょっと恐いことでもある。

自分は釣り新聞、音楽や映画の冊子、食の雑誌、といくつかの発行物に関わってきたが、どれもその点は一緒で、創り手側の盛り上がりや苦労、それを含めた総合的な楽しさ、熱量というのは、くっきりと紙面に出た。面白いのは、やはりそうした創り手側の熱というのは、少なからず読者にも伝わり、熱の入ったものというのは得てして売れ行きが良かったりするということ。そのことが編集をしていた時には不思議で仕方が無かった。創る所を見てもいないのになぜ、と。

ただ考えてみるとそれは当たり前のことかもしれなくて、例えば隣にいるパートナーや友達、人生などについていつもいつも愚痴をいっている人に、果たして人は付いていくだろうか。それよりもやはり、周囲と楽しくやりあい、熱っぽく生活を送っている人に、人は引寄せられていくに違いない。そうした「生きる雰囲気」のようなものに人はとても敏感だ。ページから立ち上ってくる「楽しそうな感じ」とて、同じことではないだろうか。

…またこうしてくどくど関係ないと思われる前説を置くのは、たぶんそれは「店舗」にとっても同じではないかと思うからだ。どんなにマニュアル化された数あるコンビニだって、本気で楽しそうにサービスをふるまう店員のひとりがいるかいないかでおそらく集客数は変わるだろう。

東京にいた頃、あるチェーンのうどん屋さんに場所違いでよく通ったものだが、店によって雰囲気がまったく違うのに驚いた。同じマニュアルを使って店員のサービスを教育するのだろうけど、楽しそうにいきいきと店員が働く店と、そうでない店があった。たぶん、店長の人柄や店員の揃い方で変わるのだろうけど、そりゃ当たり前に楽しそうにいきいきと働く店にこっちも足繁く通ったものだ。やはりそれも本の時と同じで、「楽しさや熱量」というのは、何にせよ伝わってしまうということだろう。結局、利益をきちんと追いながらも、「楽しさや熱量」をいかに失わないか。そこが一番のポイントになるかもしれないな、などとぼんやり考えている。

2013年9月21日土曜日

通常営業





改装工事期間中はお休みをいただき、ご迷惑をおかけいたしました。無事、改装工事も終了し、本日よりマッサージ店『MU』の方は通常営業をさせていただいております。

雑貨店の方は開店準備にこれから入ります。マッサージ室を移したばかりで、まだまだ不慣れな点も多いかと思いますが、どうぞよろしくお願いします。

2013年9月19日木曜日

改装中3(シート剥がし)

今回の工事で一番不安だったのは床。元々、絨毯とシートが貼ってある状態から、打ちっぱなしのコンクリートの状態にしたかった(下の写真は絨毯を剥いだシートの状態)。



なんだけど、シートを剥ぐと下の写真のように、接着部分がべったり残ってしまう。どうやってこれを取ればいいのか。人に聞いたところでは、ヘラで少しずつこそいで取っていくそうな。ううむ。それって夜なべしても何日かかる作業なんだろう…。




そこでいろいろ調べてみると、専用の機械、いわゆる「床剥がし機」と呼ばれるものがあることが分かった。いくつかあるレンタル屋さんを調べてみると、熊本では「太陽建機」という所がこの機械を持っていた。価格は一日1万3千円くらい(ちなみに他のレンタル屋さんでもあったのだけど、使う頻度が少ないらしく、福岡の店舗にしか機器が置いてなくて、輸送代がかかってしまい、高くなるとのこと)。





朝から機器を取りに行き(60㌔ほどあり、かなり重く、クルマに載せるのに苦労した)、早速試す。下の方に刃が付いていて、これが振動してシートを剥がしていく。刃の角度を調節ができ、音は結構うるさい。
あくまでこの機械はシートとかPタイルを剥がすもの。だから、床にくっついた接着剤の部分まで取れるのかなぁ、というのが一番の問題だった。やってみると、実はシートはほとんど手で剥ぐことができ、接着部分を機械でこそいで行く感じになり、ふぅ、心底、ほっとした。だってこれが無くて、ヘラでこそいでいくのは想像しただけでぞっとする(念のためにコンクリートを削るサンダーもレンタルしていたけど、使ってみたらあまりに削れすぎて、床が綺麗になりすぎてダメだった)。
もう30年近く使われていた床なので、うまく取れない部分はあったけど、まぁそこはよしとして。何回も何回もほうきで掃いて(結構これが大変)、最後に掃除機で吸って、その後、コンクリートに塗る防塵剤を塗って一応完成。









さて。ここまで細かく、床の行程を記したのは、「やってみれば、できるかもよ」ということを示したかったから。正直、自分も不安で一杯で、業者に頼もうかなぁと散々迷った。でもこの作業を業者に頼んだとして、はてさて、いくらかかるだろう。

「自分でできないものか」と考え、ネットで調べていたら、同じことをやろうとしてる人が結構いて。例えばヤフーの知恵袋で質問したりしているんだけど、まぁだいたい答えは「まず自分でやらない方がいいです。絶対たいへんなことになります。素人でやらずプロにまかせなさい」といったかなり冷たいもの。まぁへんな答えをして、たいへんなことになって、自分のせいにされても困る、というのもあるんだろうけど、この「D.I.Y」の時代にそれもなんだかなぁ、と思うのだ。「自分でやってみよう」という思いや意気込みは、ほんとうは何よりも尊いはず。やる気と根気と、協力してくれるパートナーや友達さえいれば、「なんとかなる」ことはきっとたくさんある。こんな自分でもできたんだから、大丈夫ですよ。たぶん。


2013年9月18日水曜日

改装中2

くどいようですが、まだ店内の改装工事中。

壁の塗装などは自分たちでやっているのですが、新たに入り口を作ったり、とかいうことになると、これはもう本職の大工さんにお願いするしかありません。




今回、縁があって『右藤建築』さんにお願いしました。






素人の自分がいうのも何ですが、うーん、お若いのに仕事がはやくて、丁寧で驚きました。職人さんがテキパキと仕事をこなしていくのって、ほんとにかっこいい。スタッフ一同惚れ惚れとその姿をみておりました。

無理言って、上の看板まで外してもらい、いやはや本当にお世話になりました。

『右藤建築』 090−3070−7957

2013年9月17日火曜日

改装中



ただいま店内改装中です。

ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いします。

2013年9月13日金曜日

『Womb brocante(ウーム・ブロカンテ)』

岡山にある『Womb brocante(ウーム・ブロカンテ)』で店のメインとなる大きなテーブルを購入。ここは戦前の古い銀行をリノベーションし、古道具屋を扱うアンティークショップ。前に伺ったんだけど、もう建物の佇まいからして素晴らしい。





自分が元々ここを知ったのは、『密売東京』というかなり奇妙で面白いサイトから。
一度伺ってみたいなぁと思い、仕入れで岡山に行ったときに寄ってみた。
仕入れは半径20キロぐらいのエリアのみからという、岡山の工場や倉庫から出てくる古道具たち。「・・・これ、何に使うんだろう?」というものがぼんぼん置いてあるが、それはかえって使う側のセンスを試されているようにも思える。「これを使ってお前は何をできる?」と。でも置いてあるものがまたイマジネーションが広がるようなものばかりなので、そういう感じが好きな人にはたまらない。




ちなみに自分が行ったときに買ったのはこれ。




海に投げ込む重しのようなものと聞いた気がするけど、布の質感と形状がかわいい。これを使って自分は何をできるか? プライスカードを書いて刺してもいいし、チラシなんかの重しにもいい。分かる人には分かる(分からない人にはまったく分からない)この感じ。「センスを売る」というのはこういうことを言うのだろう。

先日東京の展覧会に行ってご本人にもお会いし、テーブルを探しているとの旨をお伝えしたら、「一個だけあるかも」とのご返事。写真を送ってもらったらピッタリだったので、購入を決定。オリジナルの照明や時計も創られているので、ぜひチェックを。

2013年9月10日火曜日

陶丘工房の新入荷

陶丘工房の器、新入荷しました。






下の黄色いラインがかわいいカップ。持ちやすいのも良し。大きさも手頃で、これからの季節はホットコーヒーなんかで使いたい。







大きめなどんぶり。大きさはなかなか男らしいけど、感じが女性っぽくてそのアンバランスさが良いかと。こんなどんぶりで女性がカツ丼だか牛丼だかをガツガツ食べる姿を見たらグッと来そう(個人的意見ですが)。








黒と黄色の対比が美しい大皿。パスタでもいいし、煮物やサラダなんかをどーんと出すのも良し。こういう大きさの皿があると、人を呼んで家でわいわい食べる時、ほんと役に立ちます。黒だからテーブルも引き締まるだろうなぁ。

この他にも入荷していますので、よろしくお願いします。

2013年9月8日日曜日

東京

先日、仕入れのために東京へ。

いろいろと良い出会いがありました。

編集の頃やってた取材でも、いつも人と会い、話を聞いて、
そしてもっと踏み込んだ話を聞きたい、したい場合は、
もっとその人の奥に入っていって…と、ほんとに終わった後はへとへとで、
まさにエネルギーを使い果たす感じだったけど、
創り手さんや、ショップの方々と話す場合でも、取材じゃないのにもうへろへろになる。

たぶん、一日にかなりの人数の方々にお会いしなければならないせいと、
やっぱり、かなりこの世界は個性的な方が多いせいかもしれない。

でもそういうおもしろい人に会うと、
からだは疲れながらも心が生き生きしているのが自分でも分かって、
お会いした後に延々とその人についてつばを飛ばして語っている自分を発見する。
「おもしろいひとと共に何かが始まるかもしれない」という期待ほど愉しいものはないのかもしれません。










タヒチ
東京都港区南青山4-27-17

2013年9月3日火曜日

krank

福岡の警固にある『krank』でベルギー製のカウンターを注文。
サイズは考えていたものよりもちょっと小さめだったけど、実際見てみてすごく気に入ったし、もうすでに他人のものとは思えないような“しっくり感”があったので決めた。

何よりかにより、自分はこのお店の商品が絶対に欲しかった。もっというと、このお店に少しでもお金を落とし、繋がりが欲しかったというべきか。そう思わせるくらい、この店は自分にとって特別な存在だ。






エレベーターをぶち抜いてどでかい植物が植えてあったり、お店のいたるところに配置された文字通り“血の通った”ディスプレイであったり、一回屋上に上がってから二階の洋服店に降りていく愉快な仕組みだったり。看板はほとんどなくて、外からみると愛想はないようだが、一旦中に入るとそれはそれは幸せとスマイルを与えてくれるチャーミングで繊細な接客だったり…。





言い出せば切りがないけど、初めてこの店に入った時、あまりの素晴らしさに文字通り言葉を失って、「こんな店が世の中に存在し、人に創れるならば、自分も何かしらできるのではないか」と勝手に希望をもらったくらいだ(そしてこころから嫉妬したのだけど)。言うまでもないことだけど、そんなものを与えてくれる店は生涯でそうそう出会えるものじゃない。価値観が変わるとはこういうことをいうのだろう。

自分の店はどう転んでもああいう風にはなれないと思うけど、『krank』のカウンターがあることで、ほんの少しでもあの店に流れる特別な何かがちょっとでも滲みでればいいなとも思っている。


2013年9月1日日曜日

たまには食のことでも。

昼食はなるべく自分たちで作って、みんなで一緒に食べるようにしている。
今後どうなるかはわからないけども、それが大切なことのように思えるから。



自分はこの仕事の前、『九州の食卓』という編集部にいた。
ここでは毎月一回「朝ご飯の日」というものがあって、その日はみんなで一緒に朝ご飯を食べることになっていた。編集長の思惑としては、スタッフ全員で食卓を囲むことで、食卓そのものの尊さとか大切さを感じてもらおうという考えだったと思う。



入社してそのことを知ったとき、心底驚いたのを覚えている。
自分の考えに、少し筋は違えど、かなり近かったから。

皆で自炊をすることを、会社の方針として持っている所があったってそろそろ良さそうなのに…。などと本気で自分は考えていた。その方がお金も浮くし、愉しいのではないか。もしみんなで一緒に料理を作れば、それだけスタッフ同士の結束力も増すだろう。何より、「自分以外の人間にご飯を作って食べてもらい、喜んでもらう」ということは、いろんな仕事の基本に繋がることだと思う。たぶんそれは、「人の立場になってものを考える」ことに繋がることだから。







そんな暇は無い。と言われてしまえば終わりだけど、でもそこには何かしら大事なものが含まれているように思う。そう考えていたら、ある日、テレビで東京のデザイン会社だかが自分たちでお昼を作ることを決まりにしていると流していた。やっぱりみんな考えることはそう違わないのかもしれない。

かくして自分は編集部の台所によく立った。いろんなものを作って、みんなで食べた。不思議と食卓の記憶というのは褪せることがない。同じようにして現在はキッチンに立って、みんなの食事をせっせと作る。







「その人を知りたければ、その人が読んでいる本を知れ」みたいなことをよく言うけど、その人が「どんな人と、どんなものを、食べているか」で、その人そのものが分かる気がする。「忙しい、忙しい」とお金を稼ぐ仕事にかまけがちだけど、「食べるという仕事」に比べれば、ほんとはそんなもの何であっても吹き飛んでしまう。
…さて。今日はなにをつくろうか。