2014年5月11日日曜日

センシィティヴな一輪差し



 天草『丸尾焼』の金澤宏紀さんの作品と初めて出会ったのは、昨年島田美術館で行われた展示会でのこと。『丸尾焼』にはご子息が三人いらしてみなさん器作りをされますが、その合同展があったのです。『SUPER MARUO BROTHERS』と題された、もちろんあのゲームキャラとかけた、一見おちゃらけた感じのDM&タイトルでしたが、内容はといえば、かなり若くて尖った感性がビンビンに感じられる素晴らしい展示で。なかでも次男の宏紀さんの作品にはどうも個人的に「くる」ものがあったようで、気になって手に取る作品はすべて宏紀さんの作品でした。例えば、このまあるくてゴツゴツとどこかユーモラスで、でも真摯に胸を撃ってくるようなセンシィティヴな一輪差しを眺めてみるに、あるひとつのワクからこぼれ出るようなこのひと独自のセンスを感じずにはいられないのです。ほらほら、この橙色の深くて神妙な色合いといったら・・・。

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