2014年5月2日金曜日

玉木新雌とファストファッション



『玉木新雌 展示会ーtamaki niime Exhibition 4.22~5.06ー』
・・・どうしても『玉木新雌とファストファッション』みたいなことを考えたくなるんです。かたや織りからタグ付けまですべて自社で行う家内制手工業。かたやきっとどこかの近くて遠い国で、きっとどこかの誰かにあり得ぬ負荷とストレスをかけてどうにか安く生産されるものと。僕もファストを全否定するものではありませんが、せめてひとが、特に若いひとが、どうやって玉木さんの製品が創られ、そしてなぜその価格設定なのか、逆になぜファストがあんなにもブラックボックス気味に驚くほど安いのか。そこをいちど考えてほしいのです。玉木さんのショールや服は言って見れば、生産者の名前や育て方がはっきりと明記され、丁寧に栽培された野菜や果物のようなもの。僕らの世界はもはや単純ではなく、こんがりにこんがらがっており。今着ている服や、今日食べようとしているその食べ物だって、誰が苦労してどんな汗が流れて、そこに届けられたかも分からないのです。僕がこんなにも玉木ブランドに惹かれるのは、自社でできることをすべてやる、というすごく単純で、だけど、なかなか誰も出来ない方法を使いながら、そんな大切なことを改めて考えさせてくれるからかもしれません。

(photo:hisatomo.eto)

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