2016年1月31日日曜日

『NATSUKO SAKURAI』のジュエリー

…とまぁ本質的なことばかりを書いていてもあんまりウケも良くないみたいなんで、現在展示させていただいている作品をご紹介。今回はジュエリーと陶磁器作品のコラボということで、まずはジュエリーの方の『NATSUKO SAKURAI』さんの作品たちから。



まぁいつもフェイスブックをチェックしていただいている方ですと、写真や文章も繰り返しの部分もあるかもしれませんが、ブログの方がやっぱりきちんと残るし、写真も大きいし、たくさん載るし、文章だってしっかり書ける。そしてそろそろ毎日の更新もフェイスブックに頼るのもどうかなぁと感じているので、これからいろいろ変化があるかもしれません。

今回はなんといってもこの辺のイヤーカフがおすすめ。お値段もお手頃だし、わざわざ耳に穴をぶち明ける必要もナッシン。だけどできるだけたくさん付けた方がよりかわゆし。このね、たくさんあるうちからどれをどう選んでどう付けて行くか、というのも実にあなたのセンスが試されるようで愉しいわけでありますね。
写真上:上からイヤーカフ 7000円、9000円(セット)、12000円(パール)、ピアス:9000円(セット)、写真下:イヤーカフ 7000円、12000円(セット)※すべて+TAX







そして昨年も好評だった羽のピアスももちろんのこと届いております。こちらはガラスのケースに入っていて、ただ単に飾っておいてもそりゃいとかわゆし。
イヤーカフ:16000円、 ピアス:10000円 ※すべて+TAX







第二弾として届いたのが天然石シリーズ。これまたまさに女泣かせの逸品たち。
いや、僕は男なんで分からないけど、これはどう見ても女泣かせであろうという作品たちなのですよ。まぁそれは実際にこのジュエリーをご覧になるお客様たちの目を見れば分かります。もうそりゃばっちしハート形になっとる。ちなみに上からパール、サファイヤマルチ、ラピス、サンゴ。こちらはすべて10金であります。
※すべて16000円+TAX










そんでもってこちらはダイヤの原石。うーん、これは綺麗ですね。自分はダイヤの原石って初めて見ましたが、なんだか素朴な美しさで大変個人的に好きです。こーゆーの分かってくれる女性がいいなぁ。んで、下はブラウンダイヤ。こちらのみ18金となります。・・・それにしてもジュエリーって撮影が難しい。まぁ専門のカメラマンがいるほどですからね。これほんと実際の方が美しいので気になる方はぜひ実際に観て来てください。

原石ネックレス:22000円、ブラウンダイヤネックレス:42000円 ※すべて+TAX







こちらのシリーズもかなり好評で、もう売れてしまってる分もあります。天然石がたくさん付いたネックレスとピアス。名付けて「Kumonoito」シリーズ。これはもう女性的な瞬発力がある感じというか、「うわっ」と来ちゃったらもうヤバい感じのラインですね。ピアスは左右両方ついてます。

Kumonoitoピアス:28000円、ネックレス:42000円※すべて+TAX









もちろん載せきれていない分もかなりあります。ぜひとも実際に見に来られてくださいね。

僕自身、なぜ野良犬めいた漢がこんな煌びやかなジュエリーを扱うのだろう、と自問するところもあるのですが、でも『NATSUKO SAKURAI』さんのジュエリーは男の僕から見てもまさに探していたラインのアクセサリーであって。いや、だって、同意してくれる男のひともいると思うんですけど、なかなか「ちょうどいいアクセサリー」が無いんですよね。あるんだろうけど、じゃあどこに買いに行けばいいかというと難しい。あまりにチープ過ぎず、きちんとしたそのひとなりのデザインセンスが反映されていて、オトナの女性が満足出来るようなアクセサリー。もちろんあるのだろうけど、ジュエリーと聞くだけであまりに高すぎるものもあったりして。

それとジュエリーにも当たり前にトレンドなんかがあって、男だからこそそういうのを知っておきたいな、と思うのも扱う理由のひとつ。男性だからこそ、そういうトレンドを知っておいて方が絶対いい。だって例えば、プレゼントってあげるそのひとのセンスがまるごと試される、ある意味恐い部分があると思うんですよね。だからなんとなく普段からいろんなジュエリーを見ておくのはとても大事かと。男性が女性にジュエリーあげるときに、慌ててどっかのデパートのジュエリー売り場にしか行けないなんて(もちろんそれもいいですけど)ちょっと悲しいというか。ということで、ぜひ男性の方々にも今回のジュエリーは見て欲しいのであります。今回の展示は2月14日(日)までです。















2016年1月27日水曜日

俺のすべて



前回アップした『xocol(ショコル)』のチョコレート、なかなか好評で嬉しい。

というわけで、2016年も始まって1ヶ月近く経とうとしているわけだが、今年はもうちょっとこういう文章をこまめに書いて行こうと思っている。「こういう文章」というのが、果たしてどういう文章なのか説明が難しいのだけども、まぁ店をやっていくうえでの蛇足、いや個人的な戯れ言のようなものというか。

最近個人的にとても気になるのが『BIG LOVE』という東京のクソかっこいいレコード屋さん。もう姿勢からなにからナニまでかっこ良い。いつもチェックしている音楽サイト『the sign magazine』のインタビューで知ったのだけど、店をやっていくうえで勝手にとても勇気づけられた。店をやっているひとたちは、実はみんな日々月々年々いろいろあるはずで、ほんとはいろんなところでそれなりにこういう風に勇気づけられていたりするのだろうけど、でもそんな話はついぞ聞いたり読んだりした試しがあまりない。なんでだろう? それを明かすのがかっこ悪いからか、単に忙しすぎるからか。

いつだかもそういうことを書いたと思うのだけど、やっぱり自分のような店、つまりはかなり個人的なラインを押し通して店をやっているような人間は、どうしてもアンダーグラウンドな方向になりがちだ。それはやっている本人が好むと好まざるに関わらず、自分のやり方にどうしてもこだわりつつ、想うところを想うようにやっていけば、自ずとそのひとの影のようなものが出てしまう。その影こそ、アンダーグラウンド。だがその影こそ、俺のすべて。俺だってこれまで、たくさんのそんな影ある店たちを愛してきた。ああ、今すぐにでも飛んで行きたい西荻窪『ぷあん』(土、日のカオソイ目当てでもいい)、笹塚にあった今は亡き『M'S CURRY』(これまでもこれからも生涯でいちばん美味しかったであろうカレー)、最初惚れすぎて入れなかった岡山の『cafe moyau』(次店でもある『fuzkue(フヅクエ)』にはまだ行けていない)、熊本だったらこないだまであった蕎麦屋の『森山』だって店の親父の影が大有りだった(バイトをわざと怒鳴りつける親父が苦手なひとは多かった)。今だったらシャワー通りのスペインバル『エルカスティーヨ』なんか大いに影があって実に愛している(こないだ行ったばっかじゃん)。うーん、なぜか飲食店しか思い浮かばないな・・・。

まぁどの店もやっている人間の色濃い影がどうにも落ちている店で、たぶんソリが合わない人は一度行ってから行かなくなるようなタイプの店なのかもしれない。そしてきっと、うちの店もどちらかというとそういう店なのだろうなぁとやっている自分でも感じている。そもそも自分の好きなものしか取り扱わないと言い張ったって、「でもそれはお前の趣味でしょ?」と問われたらば「うん、そうかもね!」としか返答出来ないし(たぶん即答する)、まぁともあれ自分がかっこ良いと想えばそれがすべて善しであるし、あなたがそれをかっこ良いかと想うかどうかは僕にはてんでわからないし、だがしかしそれをすべてのひとがノンといえば当たり前に僕の首が自然に絞まっていくという、考えてみると世の当たり前の仕組みである。でもメイクマネはメイクマネ。ライオンだって草食動物の周りを生涯離れられない(自分はライオンなんかじゃなくって野良猫くらいだが)。だがしかし、ほんとはその仕組みこそが普通のはずだよね。中途半端くらいに気に入ってるものなんて、わざわざ自分でプレゼンしたくなんかないよ。それは少なくとも自分のやることじゃない。

ただね、やっぱりそうは言ってもこれは砂漠に水を卷くような、厳しい戦いなのです。どんな店であれ、そういう部分はあるだろうけど、たまに(いや常に)途方に暮れてしまう時がある。どこまでいってもひとりぼっちなのだなぁ、と素直に納得してしまう。時代的にいっても、相手はマスじゃなくって、個人。インディヴィジュアル。どうにかしてひとりひとりをこちらのセカイに引っ張り込んで行く、果てのない作業。だからといって、場所を呪ってはいけない。そこの持ち場でやっていけないような君や僕だったらば、きっとどこに行ってもおんなじだろうから。逃げても逃げても逃げても逃げても、自分の影だけはどこまでもついてくるだろうから。ということで、冒頭にあげたインタビューのこんな文章が俺には俄然引っかかってきた、のだな(といいながら、勝手に引用する。すみません)。

『・・・前までは、エリアスに『〈サマソニ〉出るんだよね?』って言って怒られたのと一緒で、好きなことをやって有名になればそれが一番いい、と思ってたんです。けど、今はアンダーグラウンドのままでも世の中にアピールは出来る。〈ダイス〉とか〈セイクレッド・ボーンズ〉っていうレーベルがあるんですけど、やっぱり自分のスタイルは一切変えなかったり。『よし、メジャー行くぞ』みたいなのが昔はあったと思うんですけど、それがない。多少はあると思うんですけど。』

『・・・でも、(日本は)誰もサポートしないじゃないですか? そう思いますね、本当に。金にならなきゃ、っていうのが基本的にあるんで。若い子もわかってないじゃないですか? 親に言わせると、『それは金になるのか? まずは食えるようになってからやれ』とか言われると思うんですけど、『それじゃ駄目だよ、逆なんだよ』って外人に話すとよく言われるんです。彼らはその価値観が本当にわからない、みたいなことを言う。だから、『あ、俺、間違えてないな』って。食えなくてもやった方がいいんだな、と思いますけど(笑)」 』


まぁアングラかどうかなんて、誰が決めんだ、いや俺が決めんだ、おいだったらどうでもいいじゃん、なのかもしれないけど、問題は姿勢だと思うんだ。姿勢。しせい。市井。・・・ん? いや、そりゃ誰だって守らなければいけないものはある。こんな俺にだって、例外無くそれはある。もうトシだし、そんなこと言ってられない。でもギリギリのところまではやっぱり戦いたい。10人からなんとなく愛される店よか、2~3人にどうしようもなく性懲りも無く愛される店がいい。そして願わくば、自分や店がどこかに行ってしまったとき、その影が遺ればいい。そしてその影が次の影へと引き継がれればいい。自分が店を始めたあの時、そして途方に暮れたまさしくこの時、いろんな店の影にこうやって自分が励まされたように。自分が考える店というのは、まさにそういうものなんだけど。











2016年1月24日日曜日

『xocol(ショコル)』の生チョコ試食販売会

今回店頭では、初めての試みとして『xocol(ショコル)』の生チョコ試食販売を行っています。

ご存知の方も多いかもしれませんが、『xocol(ショコル)』というのは東京は深沢で、ある女性がひとりでカカオ豆を自家焙煎し、石臼で挽いて作る、全くオリジナルのチョコレートです。ここはもう「作る」というよりも、敢えて「創る」という字を当てたいくらいのオリジナルさです。



よくある市販のチョコレートのような、乳化剤や人工香料、油脂の追加を行わない、ナチュラルなチョコレート。ある意味、チョコレート以前の、原始的ともいえるチョコレート、といいましょうか。昨年から取り扱いはあったのですが、そのなかでもなんせ生チョコは初めて。というのも、賞味期限が21日となかなかシビアな商品なので、販売がなかなか難しかったのですが、試食販売方式ならばなんとかなるだろうと今回チャレンジしてみたわけです。

「xocol(ショコル)」の君島さん(それがあるひとりの女性なのだけど)に以前お聞きしたところによると、驚くことにこの方は元々チョコレートアレルギーがあったのだという。まぁいわゆる市販のチョコがダメな方だったんですね。それがあるとき、表面にギラギラと油の浮いた、純粋なカカオのドリンクをどこか他の国で飲んだとき、なぜかアレルギーが出なかった。「はて、これは・・・」といろいろ調べてみると、どうも悪いのはカカオなのではなくって、その他の余計なものたちであったようで。もっと調べてみるとカカオ豆を挽く石臼の存在やら、それらを使ったこれまでと違うようなチョコの存在があることが分かった。そしてなんとyoutubeで(!!)使い方や作り方を調べながら、ほとんど独学でオリジナルのチョコレートを創り上げたのが『xocol(ショコル)』の始まりだったらしい。


ええと、それで基本、スタンダードな生チョコは「石臼」と「TIKA」の二種。あくまでスタンダードな「石臼」はカカオの香りが芳醇も芳醇な濃厚極まる逸品。でも妙なしつこい甘さがなく、濃厚なんだけどあくまで薫るのはカカオの風味。チョコが苦手な方でもぜんぜんイケちゃうこの感じ。まずはここから初めてみるのもいいかもしれませんね。



で、個人的にもっと好みなのが、この「TIKA」。こちらは生チョコの表面にクミンや黒こしょう、ナツメグやクローブなどなどのカカオマサラが振りかけてあるスパイシー&スペイシーな逸品。これは食べてみるとちょっとしたカルチャーショッキングな味。重めな赤ワインなんぞと合わせてみると、かなりいい線いくのではないでしょうか。




ともに注文には2パターンあって、二種入ったディスク型(1850円)のものと、それぞれ注文できるタイプ(1000円ほど)。今回試食していただいてお気に召せば、2月12日以降あたりに納品となります。






で、生チョコには実はもう一種あって、こちらが「うゐのおくやま」(
690円)。なつめやしに生チョコを詰めて塩を付けた、「塩生チョコ」というか。うーん、これがまたシブい味で、男性が好みそうな、あくまで媚びない味。こちらは店頭で販売しています(※売れてしまってご注文のみ)。



今回は生チョコ以外にも二種取り扱いがあって、どちらも現在店頭にて販売中。こちらは「SALAME」(1350円)。ナッツ、ギモーヴ、ドライフルーツ、グラハムクラッカーを入れ込んだチョコレートをサラミ型に整え一口サイズにカットしたもの。もうこれは勝手に定番中の定番と呼びたいクランキーであって、昨年も陶芸家木 ユウコさんの展示会で販売して、かんなりのブレイクを果たした逸品。




もうひとつがギモーヴ、ナッツがぎっしり入った割りチョコ、「Rock & xocol」(1080円)。ギモーヴ(いわばマシュマロ)のふくよかな味わいとナッツのがっしりした食感がタッグを組んでお出迎え。食べ応えがあって、実は案外とスタンダードな味わいかもしれない。




・・・とまぁこんな駆け足で商品を紹介しても、どれにしようか迷いに迷う『xocol(ショコル)』のラインナップ。正直にいって僕は『xocol(ショコル)』のチョコをただの食べ物としては捉えていない向きがあって。それこそうちで扱わせていただいている器とか、さまざまな作品と同じ感覚で捉えています。それくらいオリジナリティがあって、チャレンジングでアーティスティックで、そしてもちろんものすごく美味しい。大手の市販のチョコとの遥かなる遠景、つまりは徹底的なインディビジュアルをここにはっきりと確認できるし、その事自体を僕は愛してやまないわけで。ということで、ぜひぜひ、お試しくださいませ。