うーむ、相変わらず秋風の陽気に浮かれ、なかなか仕事がはかどらない。
ということで、なかば現実逃避気味に、いや完全にテスト前に長編漫画を一巻から打破する学生のように、昨日まで行っていた大阪出張の食の話でもタイプする。
今回大阪に出張に行ったのは仕入れのため。2件の取引先と打ち合わせるべく、一泊二日の旅。慣れない町歩きと、駅員に路線の質問をしてもその質問に答えながらも「・・・でICOCA(イコカ)おひとつ、どですか?」などと乗車電子カードを笑顔で売ってくる、その商人根性にもう半ばへろっへろ。
ここはいっぱつ、源を入れようと、かの“ホルモンの聖地・鶴橋”に向かう。
まるで中華街のような客引きを逃げつつ、うーん、なんかいい佇まいな店はないかなぁ。いや、ここでしょ。『焼き肉ホルモン 空』。なんか小汚くて煙を巻く感じがいわせない。
タンとかコプチャンとかホソと呼ばれる小腸、ミノ、カルビすじ、ハラミすじなどなど、もうなにがなんでどこの部位なのか分からないけど、一皿400円くらいから。なかでもやっぱハラミは本場だけあって、至極のうまさだった。キムチもなにがどう違うのかと言われれば、「・・・うーん、ほら、これ、アミがちゃんと入ってるでしょ」などとしたり顔で言いたくはなるけど、ほんとのところはただただ美味しくて仕方がないというだけのこと。
個人的に印象深かったのが、サラリーマン風のひとりのお客さんが多かったこと。活力のカタマリのようなホルモンをひとりで黙々ともごもごぷにゅぷにゅ食べては、グイっとビールをあおりつつ、ガブリと飯を喰らい。そしてまた、もごもごぷにゅぷにゅ、グイっ、ガブリ。・・・ああ、たぶんこの地は昔からこうやって何人ものサラリーマンたちの活力の素になっていたんだろうなぁ、大阪のひとたちはしあわせだなぁ、こういう地があるのとないとではその地に住む人間そのものの根本の溌剌さが違うんじゃないかなぁ、いやそうに違いないって、などと勝手に端から考えながら、グイっと酎ハイをあおる大阪の夜、だった。
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