2018年1月20日土曜日

ワン・モア・タイム

というわけで黒塗りがどうとかこうとか言ってる場合な2018年初頭ではないはずで、なぜかといえば今年最初の展示会がもう2週間後には開始されるからであるはずで。



昨年も行われた、当店が選んだ作家に自由にカップを創っていただくというこの展示会。そしてバレンタインという悪魔とも思える日にちなんで、また今年もいつものように東京は深沢の『xocol』さんにさまざまなるチョコレイトをお願いする。今回はひとまずやはりこの『xocol』さんのご紹介をしていこうと思います。

というか、毎年やっているのでね。もうご存知のひともいるはずだもんな。でもまだ初めてのひともいるだろうし。ひとまずは合い言葉のように繰り返されるのが、「ひとりの女性が自らカカオ豆を厳選輸入して自家焙煎、さらに石臼で挽いて乳化剤だとかおかしなものをまったく使わないオリジナリーなチョコレイト」ということになる。いろいろ種類があるなかで限定の生チョコを現在店頭にて試食販売、1月いっぱいまで注文を受付け、ちょうどカップ展まっただなかの2月10日あたりに現物が届く、というような流れなんですね。






今年の新作である『美しい石』、つまりはチョコレイトをコーティングしたアーモンドをさらに抹茶やほうじ茶で包んだ美しい石であったり、さらにすごく興味深いのが『カカオソルト』!もうね、もはやね、『xocol』の君島さん(というのがひとりの女性であるんだけども)はチョコレイトを創るひとだけではなく、これはたぶんもう『カカオの伝道師』みたいなことになっているようなのだな、たぶん。であるからして去年はカカオ料理のワークショップなんぞを開いたこともあるらしい。カカオのカオマンガイ!とかね。たしかメキシコにその源泉となる料理があるのだとか。



まぁそういう流れからのカカオソルト。「CACAO HOLIC SALT」ってやっぱりネーミングもヤバい。いつもヤバい。まだまだ絶賛試作検討中であるところのカカオソルトですが、現段階のものを試作で送ってもらいまして。もうすでに数名からご予約も受けているわけでありますが、君島さんご本人にお聞きした所、どうやら基本的にカカオというのはゴマのような立ち位置で考えてもらえるとよいのだとか。なるほどなぁと僕も早速家に帰っていくつかの料理にトライしてみる。

お豆腐に良さげなオリーブオイル、カカオソルト、そして良さげなお塩を少々。ふむ。これはこれでサラダ感覚で美味しくてワインプリーズ。お客さんの時とか出すとこちとらのランク上がりそう。というか、この辺の感覚がわからないひと、「うげっ、豆腐にオイルぅ〜」なんてひとはここらで読むのを辞めたがよろしいからね。



豚肉のローストにゴリゴリ振ってみる。もうこれはなんというか当たり前に美味しい。獣とカカオ風味のマッチングはどこかしら未知の領域で僕らをネクストドアへ導いてくれる。「別にカカオの風味いらなくね?」とかいうきみは、もう新しい音楽なんて聴かなくてよろしい。自分の棚にあるものだけ見て信じて生きていきなさい。まだ若いのに。




そして今のところ一番気にいったのがこれ。朝一番に作ったエセクロックムッシュにガリガリとカカオソルトを振りかけたもの。これは本当に美味しい。朝からほんのり薫るカカオの風味は僕らをちょっとこれまでとは違った方法で目覚めさせてくれる。本当です。チョコを食べるでも無く、カカオの風味が我が感覚をキックするのはとても刺激的であって、コーヒーとはまた違う独特な感じがある。というか、なんかシャレてるよね。こんなものをセックス明けの朝食にさらりと出す若い男がいたらば、そいつはもうそれだけでプリンス・バスターだ。ロックでステディで甘くて粋な種馬である彼の素質をそのまま引き継いだ若き男の将来はもはやその場で約束されたようなもの。そしてエロティックでセンシャルなカカオの薫りは彼や彼女をまた再び必ずや乱れたベッドへと導くであろう。朝からのワン・モア・タイムくらい贅沢で満ち足りたふたりの時間は無いからな。おい、そこのわけーの。そんな贅沢な時間はいまのうちなんだかんな。覚悟しとけよ。・・・誰も読んでないと思ってもはや好き勝手適当に書いているようだが、これは三分の二くらい本気だ。




ということで、ぜひあなたさまにあっては「カカオソルト」を含め、『xocol』のチョコレイトをお試しいただきたいのです。

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