2014年8月31日日曜日
最終日
『gaju silver Exhibition 2014.8.17(sun)~8.31(sun)』
gajuさんのシルバー展示会も今日が最終日です。ひとまず、来ていただいた方々、そして買っていただいた方々、本当にありがとうございます。今回足を運んでいただいた方々の多くはgajuさんが長年やられているワークショップの生徒さんであったり、ドレスやウェディングボードを創ってもらった方であったり。ひとくちに言えば、実際のgajuさんを知っている方々も多かったと思うのですが、そこがさもありなん、というか。ご本人を知ると、これまた作品の魅力がぐっと増して深くなるのがgaju作品の面白い所かと。あっけらかんとしながらも深い情熱と慈愛と海のような生命力と。もちろん最終日の今日はご本人が在廊されていますし、年末には毎年恒例の、一度経験したら病みつきになる“gaju初体験”にもってこいな干支のワークショップもされているので、詳しくはHPをチェックしてみてくださいね。それでは最終日、シルバーとともにディスプレイされた作品たちとともにみなさまをお待ちしております。http://gaju.biz(photo:新川芳朗)
2014年8月30日土曜日
痛みや弱み
『gaju silver Exhibition 2014.8.17(sun)~8.31(sun)』
いよいよgajuさんの展示会も今日と明日の二日です。ともにgajuさんご本人が在廊いたします。ここで今更ながら、いまいちど個人的なgaju作品の魅力を書き記しておくと、それはただただ「かわいい」というだけではないこと。ちょっと武骨であったり、濁っていたり、剥き出しであったり、グロテスクであったり。きっとそこには作家自身の痛みや弱みのようなものが含まれているのでしょうが、そここそがとても美しく映るのです。少なくとも僕には。というか、それはまるで自分の醜い部分や欲望を映し出しているかのようでもあり、とても不思議な心持ちになるのですが。彼女には本気で「ガジュラー」といいたくなるほどに幅広い年齢層の熱狂的なファンがたくさんいますが、きっと彼女たちはそういう部分を皮膚感覚で感じているのではないでしょうか。いや、分かりませんけども。とにかくまだ“gaju未体験”の方、この機会を見逃すと本当に後悔すると思いますよー。ぜひお見逃しなく。※48000円+TAX(photo:新川芳朗)
2014年8月29日金曜日
看板
『gaju silver Exhibition 2014.8.17(sun)~8.31(sun)』
今回のアクセサリーのなかでもちょっと奇異の輝きを放つ“食べ物シリーズ”。アスパラととうがらしのシルバーネックレス。にんにくや小さいアスパラもあったんですが、ソールドしちゃいました。ちょっと萎れたとうがらしの感じがかわいくて仕方ありません。シルバーを惜しげも無く使ったボリューム感のあるアスパラは、とっくりセーターに合わせたい感じ。…それにしてもこういう具体的な対象作品を見ればみるほど、造形作家としてのgajuさんの基礎体力というか基本能力がわかると思いませんか? 「やっぱ看板しょった、これで食ってるプロはすげぇな」とはっきり感じます。というか、ぜひそう感じてほしいのです。そこの線引きをしっかりと世に示していくのも、僕ら店側の大切で重要な役割じゃないか。そう、幾分本気に僕は思っているのです。※アスパラ:32000円+TAX、とうがらし:12000円+TAX
2014年8月28日木曜日
記憶のピン
『gaju silver Exhibition 2014.8.17(sun)~8.31(sun)』
gajuさんの展示会もいよいよ残すところあと4日です。今日は定休日ですけど、もちろんお店を開けますからね。まだ観に来ていないひと、お待ちしております。ということで、もう一度、今回だけの、一回こっきりの“時の不可思議”ディスプレイをポストしておきましょう。それにしてもgajuさんの作品にはいずれも現在と過去、一瞬の時と永遠とが交錯している気がします。きっと作家は自らの記憶を自らの記憶のピンで刺して封じ込め、大切な箱のなかに仕舞っているのでしょう。その箱をふいに開けてはこねこねと創作したりする。そしてgajuさんの場合はきっとその記憶が天草は牛深の深い深いあの永遠なる海に繋がっている…。さて、ディスプレイに使われているユーカリの葉はいい塩梅に朽ち、柿の実もいよいよ熟れて、そろそろ落ちんとしています。終わりは確かに近づいているのです。ぜひこの時と空間を、いま、体験してほしいと思います。(photo:新川芳朗)
2014年8月27日水曜日
天使の羽ピアス
『gaju silver Exhibition 2014.8.17(sun)~8.31(sun)』
今回のgajuシルバー展示会、リングやネックレスだけでなく、ピアスもあります。写真のものはうっとりするほどキュートで目を細めたくなるほど精巧な天使の羽ピアスでございます。うーん、かわいいですねぇ。いや、飛んでますねぇ。なんかもうすでに秋めいてるこの8月末。こんな素敵なピアスを眺めては、ちょっとモヘアっぽいセーターとかアースなカーディガンが浮かぶ店主でありまして。ピアスには他にも陶と組み合わせたものもあります。大きさもかたちもさまざまで、なかにはイヤリングに変更できるものもあるので遠慮なくご相談くださいね。さてさて。本日はgajuさんご本人が在廊の日でございますよ。作家と直にお話しできることなんて、そうそうないので、気になる方はぜひお越し下さいね。※12000円+TAX(photo:hisatomo.eto)
刹那gaju的
『gaju silver Exhibition 2014.8.17(sun)~8.31(sun)』
今回展示されたリングのなかでもいちばん濃密で濃厚なボリュームと質感をもったタイプがこれ。シルバーと陶と真鍮とがひとつの小宇宙のなかに埋め込まれ、他に無きまたと無い一体感を産み出しては、あなたの指を刹那gaju的に彩ります。重そうに見えますが、陶が入ってるのでかえって軽いのもポイントです。限りなく純正に近いシルバーは使えば使うほど、つければつけるほど、自らの油でしんなり馴染んでははんなりと優しく光り、きっと生涯の友となってくれるはずです。もし。もし欠けたり、なにかがあったとしたら、熊本在住の作家gajuさんが優しいメンテナンスを施してくれるでしょう。※38000円+TAX(photo:新川芳朗)
2014年8月25日月曜日
だ、か、らー。
『gaju silver Exhibition 2014.8.17(sun)~8.31(sun)』
クマ殿(以下殿)「…ねぇねぇ、vertigoのgajuシルバー展もう行った?」
ネコレス(以下レ)「ううん。てゆか、そもそもあそこ、ちょー場所わかりづらくにゃい? だいたい保田窪か長嶺かもわかんにゃいし、なんせ看板にゃいし」
殿「ばっかじゃね。あるよ。小さいの。だ、か、らー。何回も言うけど、鉄工団地の近くで隣が美人姉妹のクッキー屋で、店は緑のテントなの。郵便ポストも店の前にあるらしーよ。…それよか、展示、ガチすげーよ。なんか手とか足とか天上からガチぶらさがってっし。シルバー、ぱねーしかっけぇし。シルバーと陶が一緒になったやつとかそりゃもう」
レ「…てか、がじゅって、おとこかにゃ?」
殿「だ、か、らー。こないだも言ったっしょ。おんなじゃね? おれも見たことねーけど。熊本空港の発着んとこにデカい人形が何体もあるっしょ 。カトウキヨマサとかのやつ。なんかあれ創ったひとらしーにゃ。・・・てか、“にゃ”うつってっし!!!」
レ「へー。展示、やっぱ見に行こっかにゃ。・・・てゆか、どして展示会の告知なのにうちら出てんのかにゃ?」
…はい。ということで、gajuさんの展示会の途中ですが、いよいよ「ポケファス」ピンバッチの新作が入荷しましたので、お知らせいたします。クマ殿、ネコレスの他にもいろいろたくさんとぼけたの入荷してますよー。gajuさんのシルバーも徐々にちらほら減ってきてます。どうぞみなさま、共にお早めによろしくお願いします。
2014年8月24日日曜日
“ごつカワ”
『gaju silver Exhibition 2014.8.17(sun)~8.31(sun)』
さて。造形作家gajuさんのシルバーの展示会も今日でいよいよ折り返しです。みなさまお楽しみいただいていますでしょうか。まだ未見の方。リング、イヤリング、ネックレス…これだけたくさんのgaju“ごつカワ”シルバーが並ぶのはそうそうありませんよ。や、てか、これから再びまたやるかどうかもわかりませんよ。いやいや、ていうか、それは今回のこのシルバー展の行方にかかっているというわけでして。ぜひぜひこの日曜日、保田窪と長嶺の狭間にある当店におでかけください。ということで、今日も作家gajuさん在廊、そして今回のDMのモデルでありシンボリックな“ごつカワ”羊さんとともにみなさまをお待ちしておりまする。(photo:hisatomo.eto)
2014年8月23日土曜日
gaju指紋
『gaju silver Exhibition 2014.8.17(sun)~8.31(sun)』
gajuのリングには正確な大きさの号数というものはなく、それぞれ、「うわ!」とか「はっ!」ときたものを、自分の指に試してみてはぴたりと来るものを探す…という感じになっています。正確な号数で創ることもほんとはもちろん可能なのですが、やはりこねこねコネコネのハンドメイド、なかにはわざとgaju指紋が付いたものもあるくらいの手作り感。正確な号数を取るよりか、己の手でひとつひとつ創った気持ちを互いに分かちあいたいという、創り手としての強い想い。そして号数がないからこそ成し得る“運命の出会い”のようなものをしかと感じてもらえばと思うのです。でもサイズ感は男性から女性までいろいろ揃えてありますからね。…そういえば先日も若くてかわいい女性のお客様がおっしゃっていましたが、意外とレディースもののリングでゴツくてかわいいやつがないみたいなんですよね。そこで泣く泣く安いアジアものに走ったり。でもgajuリングならばそこもくっきりきっかりクリア。ちょっとゴシカルで、でもまっとうにキュートなこの感じを喜んでくれるひとはたくさんいるはず。なんですが。ということで、今日、明日はgajuさんご本人が在廊しますよー。みなさま、ぜひお越し下さいませ。※18000円+TAX
2014年8月22日金曜日
案外いけるんじゃん、これ
『gaju silver Exhibition 2014.8.17(sun)~8.31(sun)』
「なんだかやっぱり海を感じるわ」「欲しいシルバー多すぎて選びきれません」「ちょうど陶が好きな方への贈り物を探していたので嬉しくて」「え、gajuって女性だったんですね」「てか、昨日行ったら店定休日だし」…などなど多くのご意見をいただいている今回の展示会ですが、みなさまいかがでしょうか(最後のご意見に関しては本当にすみませんです)。あと、店主の僕からひとつ感じるのは、買っていかれるお客様の年代の層が幅広いこと。そして男性も多いこと。そうなんですね。gajuさんのアクセサリーは性別、年齢も問わないのだなぁと。これはなかなか素晴らしいことだなぁと。ていうか、これ、簡単に言いますが、なかなか難しいことなんですよね。特に身に付けるものでそれを成し遂げるには、創り手側がなんらかの壁を突き抜ける勢いとそれに見合ったセンスがなければきっとできないことかと。ということで、みなさま、ひとまずお店に来てみては、実際に試し付けしてみてくださいね。「…あら、案外いけるんじゃん、これ」みたいなことになること請け合いでございますので。※15000円+TAX
2014年8月20日水曜日
シルバーと陶
『gaju silver Exhibition 2014.8.17(sun)~8.31(sun)』
ええと、今回のシルバー展において、造形作家gajuとしての新たな試みといえば、シルバーと陶の融合ということになるかと。シルバーのみのアクセもあるのですが、シルバーと陶、または真鍮が嵌め込まれた、かなり珍しい作品群があるのです。これはほんとその眼で見てほしい逸品です。やはりシルバーってどうしても冷たい感じというか、ほんとはひとつひとつゴッドハンドで手作りされてるのにそう見えない感じがあるというか。まぁそれはそれでいいんですけども、より暖かみやひとの温度、やっぱ打ち込みもいいけどアコースティックサウンドに戻りますよね細野さん、みたいなものを感じる作品になっているかと。…でも今書いててふと思ったんですが、この作品はきっと作家がまだ初期の時には創れなかったものかもしれません。作家として紆余曲折あり、いろんな経験とキャリアを経たからこそ到達した独特の丸みというか、次ステップな清々しさを勝手に感じるのです。綿々と繋がる過去、だからこそある現在、そして動かない“今ここ”。めくるめく出会いの偶然と必然。・・・ほらほら、やっぱり知らないうちにgajuの永遠のテーマである“時の経過の不可思議”に吸い込まれてるじゃないですか。…ということで、本日はご本人のgajuさんがお店に在廊しますよー。ぜひぜひお越し下さい。※左:22000円+TAX、右:8000円+TAX
2014年8月19日火曜日
造形作家の看板
『gaju silver Exhibition 2014.8.17(sun)~8.31(sun)』
今回のシルバー展、おすすめな子たちはたくさんいるのですが、個人的にまずはこのあたりかな、と。木をモチーフにしたちょっとナチュラルゴシックなリング。アジアンでもなく、かといってもヨーロピアンでもなく、じゃあどうなんだと言われれば、そりゃもう天草は牛深生まれのガジュ風としかいいようのないこの独特のテイスト。どことなくエキゾかわいくって好みっす。純度高しのシルバーな粘土をこねこねしては造形し、窯で焼いた後、ブラッシングして光沢を出す。それでフィニッシュかと思いきや、一度燻してわざと黒みを入れ、そこからまたブラッシングして陰影をつけていく。…ってかなりの手間暇。なにより型を使わずに一点一点手で造形して創り出すその技術。造形作家の看板を掲げ誇る彼女だからこそ、成し得るシルバー作品と言えましょう。※20000円+TAX
2014年8月18日月曜日
天啓のような閃き導き
『gaju silver Exhibition 2014.8.17(sun)~8.31(sun)』
さてさて。展示会初日に来ていただいたみなさま、ありがとうございました。なかなかすごい盛況で店主ちょっとたじろぎ、思わずレジなんぞを打ち間違っちゃいましたが、そうもいってられませんでね。ええと、ひとまず詳しいディスプレイはこういう感じ。シルバーが盛ってあるのは以前gajuさんが展示のために創ったドア、DOORなんです。なぜか手とかいろんなものがくっついちゃってますが、DOORです。gajuさんのアトリエに行って、今回の展示についてああでもないこうでもないしている時、天啓のような閃き導きがあり、これをディスプレイに使おうとなったわけです(ちなみにこのDOORも売り物ですからね。気になる方はお尋ねを)。この上に、同じものがふたつとない、すべて型取りなしの、gajuのこねこねコネコネ手作業から産まれたシルバーが150以上あるわけでして、もうこれは出会いも出合い。運命は天命。拉麺は宗運。ひとまずはこの果てしなく広大なシルバーたちとの出会いの旅を思う存分愉しんでいただきたいと思うのです。…しっかし、そこの奥さん。最近150個とかなんか作りました? オレ最後に皮から餃子作ったのいつだっけなぁ。それも150は作ってないような…。うん。そんなことをちょっとでも想像してもらうと、今回の展示の凄まじさ、gajuさんの血走り本気度合いが少しは分かってもらえるかと思うんです。
2014年8月17日日曜日
ボタニカルでデカダン
『gaju silver Exhibition 2014.8.17(sun)~8.31(sun)』
造形作家gajuさんのシルバーの展示会初日。ボタニカルでデカダン、ちょっとオカルティック、でもどこかしらガーリーでキュートな、とにかく凄まじい世界観のなかに約150点程のシルバー作品が展示されております。…実は昨日、突然gajuさんが柿の木とユーカリの枝を大量に店に持って来ては、わしわしと束ね始めまして。それがディスプレイの始まりだと気づくのに数分かかってしまったこの店主でありますが。いやはや、「創り手の世界観の提示」に圧倒されるばかりです。というか、商品、モノを売るだけではなくて、そのひとのなかに存在する、小さくて果てしなく大きい世界観を丸ごと受け止めてもらう。いわば「場をわたしに変えてしまう」こと。そのことの凄まじさ、エネルギーのほとばしりを知りました。そして何より、gajuの永遠のテーマである“時の経過の不可思議”。…店に入ると、天上からほんのりと流れ香る草木の匂い。時が経っていつだかにこのシルバー展を想い出す時、きっとあなたはそんな草木の香りとともにあるはず。そうなのです。もう店に足を踏み入れた時から、そんなgajuワールドは始まっているのですね。ということで、初日、そんな不可思議な世界観のなかで作家gajuさんとともにみなさまをお待ちしております。
2014年8月16日土曜日
『gaju silver Exhibition』
『gaju silver Exhibition 2014.8.17(sun)~8.31(sun)』
漆黒の闇からぼんやりと幻想的に浮かび上がる銀色の迷える仔羊…。造形作家gajuが手がける、初めてのシルバーエキシビションの開幕です。リング、ピアス、ネックレス、ペンダントヘッド…などなど、“時の経過の不可思議”をテーマに、時にキュートでgirly、そして母性という大海を旅しているかのように大自然的で、同時にどこかしら魅惑的で艶やかなる“gajuの小宇宙”。ぜひ、そんな世界に触れてみてください。…はい。ということで、明日からまたまた新たな展示会が始まります。“熊本にgajuあり”でおなじみの造形作家gajuさんの初のシルバー展でございます。パチパチパチーー。とにもかくにも、まずは見てくださいよ。アクセサリー展だというのに、華やかさを通り越してしまった、このアヤシくも凛々しいDMを。カメラマン衛藤久朋くんによる、しかもgajuご本人チョイスの写真が冴えまくってます。とにかくディスプレイも含め、今回の展示は必見です。ってこれからセッティングするんですけどね。ですので、本日は一日中、店で展示会の準備です。ぜひ楽しみにしていてください。よろしくお願いします。
2014年8月15日金曜日
最終日。
『DayDreamDays Minoru Hiratani Exhibition 2014.7.28(mon)~8.15(fri)』
気がつけば展示会も最終日。いやー、とても早いものです。ご来店いただいた方、行こうと思っていたけど、お忙しくて行けなかった方、毎朝9時のこのポストを楽しみにしていた方、ありがとうございました。まだまだ足りなかった部分はたくさんありますが、平谷穣君というアーティストを少しでも知ってもらえる良い機会を作れたかな、と思います。またやりたいですね。やれるかな。やれるよな。お店というのは、みなさまの熱い声援あればこそですので、ぜひぜひ応援の方をよろしくお願いします。それにしても、このぬいぐるみたち、今日でいなくなっちゃいますよー。寂しいですね。気になっていた方はどうか一目見に来てくださいな。明後日からまた新たな展示会が始まるのです。慌ただしいですなぁ。…ということで、どうぞよろしくお願いします。
2014年8月13日水曜日
ひしひしと
『DayDreamDays Minoru Hiratani Exhibition 2014.7.28(mon)~8.15(fri)』
さてさて今回の展示会もいよいよ終わりに近づいてきました。みなさま愉しんでいただけたでしょうか。シュールでアーティスティックな平谷穣君の世界を完全に届けられたかは自信がないのですが、少しは伝わったかな、と思います。まだ観に来てない方、このハンドメイドのぬいぐるみだけでも観に来た方がいいですよ。もうすでにこの子たちがいなくなった時の不在感のせつなさをひしひしと感じている店主でございます。子どもってなぜかぬいぐるみが好きじゃないですか。あの気持ちが少し分かった気がします。いや、思い出したというか。…の割には写真がえらいことになってますが、まぁ悪しからず。展示は明後日の今週の金曜までやっておりますので、ぜひきてくださいね。よろしくお願いします。
2014年8月12日火曜日
美しくて恐ろしい世界
『DayDreamDays Minoru Hiratani Exhibition 2014.7.28(mon)~8.15(fri)』
今回の展示会のために宮崎のギャラリーからわざわざ送っていただき壁面にディスプレイされた大きな油絵。椅子に座った怪しげな男が純白の赤ん坊、あるいは子供を抱いています。ちょっとどこかしらデヴィッド・リンチのあの美しくて恐ろしい世界を思い出させるような雰囲気を持った画です。リンチと子供といえば、あのシュールで不気味なカルト作品『イレイザーヘッド』は自身が若くして子供を持ってしまった恐怖と不安をフィルムに焼き付けたものとされていますが、さぁこの油絵のテーマはなんだったのでしょうか。いずれにせよ、良い子の夏休みの芸術鑑賞にピッタリ…とはいいかねる油絵かもしれませんが、実物は確かで素晴らしいパンチとパッションがありますので、そこの良い子も「夏休みの友」(っていまもうないのかな)でも持ってぜひ観に来てほしいわけであります。※15万円+TAX
2014年8月11日月曜日
スピリチュアル
『DayDreamDays Minoru Hiratani Exhibition 2014.7.28(mon)~8.15(fri)』
DOLLのなかでもちょっとハイパーなスピリチュアル感さえ漂う、この精霊シリーズ。なんか手足長くて、個人的にこのシリーズかなり好きっす。ぼんやり眺めていると、どこかからジャンベだかの太鼓の音が聞こえてくるような。あのマッコイ・タイナーの冷たい霊感ほとばしるピアノが聞こえて来るような。いやいやちょっとスモーキーなエブリバディ・ラヴズ・サンシャインなロイ・エアーズのヴィブラフォンの鳴りが頭に浮かぶような。はたまたスペーシーで浮遊感漂うウェルドン・アーヴァインの…って、文字数稼ぐためにスピリチュアルと聞いて浮かぶ音楽を並べてるだけですね。すみません。でもほんとにこのシリーズは来る人にはビンビン来るので、ぜひ見に来てくださいね。さてさて展示会もいよいよ終盤であります。お盆休みのひとも多いのかなぁ。いいなぁ。僕はDOLLたちとともにみなさまをお待ちしておりまする。※オーダー制:3万円
2014年8月10日日曜日
“3”が抜け落ちた
『DayDreamDays Minoru Hiratani Exhibition 2014.7.28(mon)~8.15(fri)』
…物心ついてすぐ、わたしには分かった。自分がまるでからっぽだと。すべてはからっぽ。空洞です。自分を割ってみたら卵みたいにドロッとしたものが入ってると思っていたけれど、それは間違い。まるでコカコーラの空き瓶みたくわたしはからっぽだ。だからといって嬉しくも悲しくもないんだけど。でもそんな時、夢のなかに焦点が定まらない、妙なぬいぐるみが現れてライムするのだ。「ヘイヘイヘイ、無いものこそここぞとばかりに見つめるべきっしょ、シット。不在の在。虚無の無。どうせ灰になっちまう世の中。つってどうすんだおめぇその灰。無を恐れんな。そりゃ侮れんな。ほらほら熱い風呂だんだん馴染んでいくよに真っ暗闇受け入れる準備、装備、ビビビ、来たぜこの歌詞」。…ん?不思議だけど、そのぬいぐるみの言葉のおかげでいろんなことが見えてきた。何にも無いことがはっきり見えて来たというか。暗闇のなかで眼を馴染ませるとゆっくりといろんな輪郭が見えてくるような感じ。無の世界はちょっといびつだけど、わたしにはとてもしっくりくることがわかったのだ。そう、自分には何もないってことを、空き瓶だってことを受け入れることはとても大事なのだ。“3”が抜け落ちたシャツを着ながら、奇妙なこの日曜の朝にわたしはそんなことを思うのだ。※Tシャツ7500円+TAX
2014年8月9日土曜日
時空が
『DayDreamDays Minoru Hiratani Exhibition 2014.7.28(mon)~8.15(fri)』
平谷氏の創るDOLLにはテーマや素材、創り方などによっていくつかのシリーズがあります。このあまりにもベリベリ・シュールで、まるで時空が歪んでしまったようなシリーズは既存のぬいぐるみを一度解体して再び創り直す、というもの。なにが、どうと、具体的には言えませんが、なにかしら見てはいけないものを見てしまったかのような、発禁・放送禁止っぽい感じがたまりませんね。明らかに教育上よろしくないであろうアナーキー度合い半端ないこの感じ。でもそういう、普段触れられない部分に触れちゃうような、いわゆる“精神的なかさぶた”にたまさかタッチしちゃう心地悪さもアートの大切な部分じゃないかねぇ、と台風吹き荒れる土曜の朝に思うのですが、さぁこれいかに?※オーダー制:3万円+TAX
2014年8月8日金曜日
「きゃっきゃ」
『DayDreamDays Minoru Hiratani Exhibition 2014.7.28(mon)~8.15(fri)』
DOLL、ドール、人形、ぬいぐるみ…。平谷氏の創るこれらの作品たちは、元々洋服屋に勤めていたとき、ジーンズの裾上げの時に出る端切れなんかをなんとかできないかと、あれこれ創っていた時になにかに導かれるようにできたもの。初めて一体目ができあがった時の、創作トリップ具合というか、導かれ具合はそりゃ凄まじいものであった、とアーティスト自身も語っておりました。が、なんだかこの呪術的でサイケデリックなドールたちの表情を見ればそれは自ずと納得できようというもの。ぬいぐるみによっては生地の色を染めたり抜いたり、そしてそれをまた抜いて染めたりと、いったん創作の渦に入り込んだらなかなかもう抜けられないものらしく。よく見ると耳が両方で違ってたり、僕なんかは“自由”なんて陳腐な言葉が浮かんでしまうのですが、それより何より、生まれて半年になる赤ん坊をこのドール(特に左の子)に近づけると、まるで彼を親しい友人であるかのように「きゃっきゃ」と笑って何やら会話をしていて。何よりそれがいちばん素晴らしい何かを表しているように思えてならないのです。※オーダー制:3万円+TAX
2014年8月6日水曜日
宮崎繋がり
『DayDreamDays Minoru Hiratani Exhibition 2014.7.28(mon)~8.15(fri)』
さてさて。展示会の途中ですが、ここでまたまたCMでございます。宮崎繋がりということでお許しください。もううちの店の常連様はご存知の、なんと宮崎で一本一本作られるオーガニックハーブソルト『アイキスパイス』の再入荷でございます。化学調味料、添加物はいっさい使用せず、オリジナルは21種、イタリアンは10種のハーブとスパイス、そしてヒマラヤ岩塩をブレンドした優れもの。肉料理よろしく、スープよろしく、はたまたサラダにパスタによろしく。決して出しゃばりすぎず、素材という主役を上手に助けながらほんのりと優しく香る、まるで往年のリノ・ヴァンチュラを思わせる名脇役(『冒険者たち』参照)。気がつけば「サッ」と一振り二振り、マジカルな魅力を発揮する無敵のスパイス。お値段は596円でございます。以後、お見知りおきを。
2014年8月5日火曜日
穏やかさ
『DayDreamDays Minoru Hiratani Exhibition 2014.7.28(mon)~8.15(fri)』
ええと、たまにはアー写、いわゆるアーティスト写真でも。彼こそが今回の展示会での創り手である平谷穣君であります。あまり普段は写真なんかは出さないそうなのですが、僕がこのビートルズTを着つつぬいぐるみを創っている写真がいたく気に入りまして、まぁそれじゃとOKをもらいました。ちょっとこのイカツイ感じでありながらも、ぬいぐるみを創っている姿がすでにヤバし、ですよね。洋服のデザイン、ドローイングなんかも手がける、文字通りのアーティスト。あのナンバーナインも認めたパンキッシュなイカした創り手。こんな熊本の片隅の店で展示会をしてくれてますが、そのうちにアメリカだかどっかの世界で認められちゃって、もう手が届かなくなっちゃうかもしれぬ、いや、そうであってほしい、そうあらねばならぬのだ…なんですが、ご本人はとてもシャイで無骨無頼ながらも、とても宮崎的な穏やかさを持った、細やかな方であります。というか、この写真の感じとかセンスにピンときた方はぜひ今回の展示会に来てほしいですね。
2014年8月4日月曜日
少数派
『DayDreamDays Minoru Hiratani Exhibition 2014.7.28(mon)~8.15(fri)』
こんな感じのTシャツも入荷しています。平谷氏が数年前のコレクションで創ったもので、胸元には“UNCIVILIZED TRIBES FUCKIN’ ART“の文字。つまりは“未開拓の部族”。例えば中南米やアフリカ等の未だ発見されていない未開拓の部族と、ファッションの世界での自分たちのコアな立場をシンクロさせたシンボライズなTシャツであります。…まぁなんていうんですか、あくまで私見ですが、どうやったって、逆立ちしたって、アーティストたるもの少数派で。いや、そうあるべきで。壁に卵が投げられたのならば、すべからく卵の立場に立つべきで(もちろんこれ村上春樹氏の引用ですけども)。そしてそんなアーティストを支持するのが僕らであれば、その僕らだって少数派であるはずで。そういう意味ではこの店だって完全な少数派でして。そんな狭い世界でどうあがいて闘っていくのか、どう負け続け、たまに勝ったりするのか。みたいなことをこの僕でさえ、考えるのでありますね。…あ、ところで、今週末あたりにはこの展示会のために創ったオリジナルの、レアでとんがったTシャツが届けられるとか届けられないとか。まぁ少数派のみなさまも、ぜひ楽しみにしていてくださいね。※7500円+TAX
2014年8月3日日曜日
「つくラー」
『DayDreamDays Minoru Hiratani Exhibition 2014.7.28(mon)~8.15(fri)』
ええと展示会中ですが、全国にいるであろう東京は国分寺の『つくし文具』ファン、いわゆる「つくラー」の方々のためにご報告です。在庫切れしていた「つくしペンケース」「つくし定規」などなどが再入荷しました。…いや、つい先日も高校二年生の聡明でまじめそうな、メガネをかけた痩せた男の子がネットで「つくしペンケース」を見てほしくなり、熊本の取り扱い店でうちを知って来てくれてですね。もうね、ヤサぐれたおっちゃん(って僕のことですけど)はなんか感動しましたよ。だってクソ暑いなか自転車で、ですよ。しかも午前中に来てくれて、これから夜の8時まで塾だというんです。だからおっちゃんは「…おいおい、そんなに勉強すると逆に頭堅なるわ。ほらほら、これでリフレッシュや」なんていいながら、こっそりビニ本をプレゼントしました。…というのはもちろん日曜の朝のウソですが、自転車が好きなようで、うちにある「FELT」のグリドロックを見つけては目を爛々と輝かせるので、「乗って、ええんやで」というと、嬉しそうにふらふらと乗りこなしてました。ああ、あの子、元気かな。頑張って生き抜けよ、少年。ということで、世の夏休みにも関わらず、今日も営業しております。
2014年8月2日土曜日
寝坊
『DayDreamDays Minoru Hiratani Exhibition 2014.7.28(mon)~8.15(fri)』
クレイジィでマッドなドールを小脇に抱えた男が着ているのは、ダークな写真のテイストとは真逆の爽やかなチュニック。ここで、はたまた創り手であるアーティスト平谷氏のコメントを。「こっちはどっちかというとブルックスブラザーズとかラルフローレンなんかの、いわゆるアメリカンIVYっぽい感じの生地ですね。ストライプだし、ちょっと夏っぽい感じで、これでチュニックを創ったら今の季節ちょうどいいかなと思って。ほら、もう一方のネル生地のものとはまったく違うテイストで、その対比も面白いかなぁって」。うん、確かに着心地もサラリとしてて、とても気持ちいいです。写真では細身のパンツと合わせてますが、ショーツというか短パンと合わせてもいいですよねー。個人的に襟無しのチュニックで好きなのは、鎖骨がチラリと見えたり見えなかったりするエロティックなところ。まぁそんなヨロコビは自分だけでしょうけども。…はぁ今日は寝坊しました。(photo:hisatomo.eto)※17000円+TAX(size S、M、L)
2014年8月1日金曜日
ネルプリント
『DayDreamDays Minoru Hiratani Exhibition 2014.7.28(mon)~8.15(fri)』
真っ赤なサイケデリックベアを物憂げに眺めながら、バックに佇むシュールなドローイングとシンクロした男の纏う服。それはネルプリントのチュニック。ということで、以下、創り手であるアーティスト平谷氏のこのチュニックに対するコメントをお届けしましょう。「ネルプリントって個人的に昔から好きで。なかでもこれは50年代…いや、60年代かな、うん、たぶん60年代にネルプリントされた生地ですね。あのうー、生地の裏を見てもらうとわかるんですけど、プリントが裏まで写りこんでないんです。これが70年代になるとプリント技術が進んで裏まで写っちゃう。これ、どういうことかというと、70年代の方が色落ちしにくいということなんです。でも僕は逆に60年代の、洗い込んでいくと色合いとか風合いが変化していく方が好きなんスよね。だから敢えてこの生地で創りました。こういう生地って今はなかなか見つからないんですけどね」。ふーむ。こういう創り手の想いの籠った話を聞いてるとしみじみ愉しいのは僕だけでしょうか。ということでみなさん、ぜひ裏生地を見に来て下さいね。(photo:hisatomo.eto)※17000円+TAX(size S、M、L=sold)
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