2014年8月10日日曜日

“3”が抜け落ちた



『DayDreamDays Minoru Hiratani Exhibition 2014.7.28(mon)~8.15(fri)』
 …物心ついてすぐ、わたしには分かった。自分がまるでからっぽだと。すべてはからっぽ。空洞です。自分を割ってみたら卵みたいにドロッとしたものが入ってると思っていたけれど、それは間違い。まるでコカコーラの空き瓶みたくわたしはからっぽだ。だからといって嬉しくも悲しくもないんだけど。でもそんな時、夢のなかに焦点が定まらない、妙なぬいぐるみが現れてライムするのだ。「ヘイヘイヘイ、無いものこそここぞとばかりに見つめるべきっしょ、シット。不在の在。虚無の無。どうせ灰になっちまう世の中。つってどうすんだおめぇその灰。無を恐れんな。そりゃ侮れんな。ほらほら熱い風呂だんだん馴染んでいくよに真っ暗闇受け入れる準備、装備、ビビビ、来たぜこの歌詞」。…ん?不思議だけど、そのぬいぐるみの言葉のおかげでいろんなことが見えてきた。何にも無いことがはっきり見えて来たというか。暗闇のなかで眼を馴染ませるとゆっくりといろんな輪郭が見えてくるような感じ。無の世界はちょっといびつだけど、わたしにはとてもしっくりくることがわかったのだ。そう、自分には何もないってことを、空き瓶だってことを受け入れることはとても大事なのだ。“3”が抜け落ちたシャツを着ながら、奇妙なこの日曜の朝にわたしはそんなことを思うのだ。※Tシャツ7500円+TAX


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