2014年5月13日火曜日

酒器の底



 朝っぱらからでナンですが、酒吞みの常として、“酒器への想い”というものがありまして。得てして日本酒が好きなひとは酒器を見る目付きがどうにも血走り気味。例えばそう量が呑めないひとでも、いやそうだからこそ、きちんと気にいった器で少しのお酒とその時間を愉しみたい、とかね。自分も日本酒は好きで、片口とか杯とかの酒器も好きなのですが、大切なのはなぜか「酒器の底」だったりするんです。器に透明な液体が入ったとき、どういう具合にお酒が佇んで、どんな画になるのか。そしてそれを見てどんな表情で何を想うのか。大抵酒を飲みながら、酒器の底をぼんやりと眺めることが多いので、それが気になるというわけで。「酒器の底を眺めるその目付きは、きっと釣り師が川底を眺めるような目付きで・・・」なーんてカッコつけるわけですが、ま、ほんとはただだらだら呑んでるだけでして。天草『丸尾焼』の金澤宏紀さんのシルバーの片口。これはもう、いい案配にお酒が「煌めいてくれる」のではないかと思うのですが、どうでしょうねぇ。

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