2014年5月14日水曜日

“たまゆら具合”



 ・・・前回の“酒器への想い”の続き。小皿かと見せかけ、実はこれは曲がりなりにも「盃」。福岡は『羅以音窯』の江口誠基さん作の平盃であります。写真では分かりづらいかもしれませんが、大きさは手の平サイズで、持ちやすいよう緩やかに彎曲がかった形をしています。気になる底面はというと、思わず目を細めたくなるような繊細な手仕事が施された花模様があしらってあり。お酒が注がれた時の“たまゆら具合”はたまらないでしょうなぁ。こりゃあひとり酒器の底を眺めながら呑む、いわゆる「酒器底呑み」には堪らない一品かと。しっかし、こんな品のある盃を手に「ささ、一献」「トクトクトク・・・おぅっとと。・・・ツィー(©太田和彦)。ふぅう」なーんてやってると、そりゃもうあの傾奇者前田慶次みたいな気分になってきますよね。「・・・人は日に米は三合 畳は一畳あれば十分 そんなことより一献くれまいか?」。

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